ダラケルト族の結び目
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'ダラ' という言葉は、'樫の木'
を意味するアイルランドの言葉doireが起源になっています。ダラケルトの結び目は、樫の木の根に関連付けられています。ケルト人の中でも特にドルイド
は樫の木を神聖なるものと考えていました。彼らが日々の生活に適用していた有意義なメッセージは木の言葉が起源になっています。樫の木は運命、力、知恵、
リーダーシップ、忍耐の象徴です。このため、ダラケルトの結び目にはこれらすべての意味が含まれています。ダラケルトの結び目が表している樫の木の根は、
内面の強さや我々が持っている聖なる資質を表しています。
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四つからなるケルトの結び目
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ケルトシンボルの正確な意味を調査するのは、具体的な証拠や書物が残されていないため困難です。多くの場合、ある特定のシンボルについての芸術家の解釈に
頼るしかありません。このように、四つからなるケルトの結び目のシンボルは、四つの方角(東西南北)を表しているまたは描いているかもしれません。他に
も、地、火、水、空気の四つの自然要素を表すこともあります。サウィン、ベルテネ、イムボルク、ルグナサーなどケルトの火祭りも四つからなるケルトの結び
目シンボルに解釈されます。また、このシンボルはトゥアハの宝を示すこともあります。
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永
遠の結び目
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一連の繋がったデザインパターンはいずれも永遠の結び目に分類されます。それらは、ケルトの結び目には始まりも終わりもないということを意味しています。
スコットランドでケルト芸術を教えているジョージ·ベイン氏がこの永遠の結び目の意味を考えました。
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五重のシンボル -
アルウェン同様、五重のシンボルも人間本来のバランスを表しています。ケルトシンボルとその意味を研究している多くの専門家によると、このシンボルは宇宙
の5大元素である、火、水、太陽、土、空気の5つを表しています。しかし他の専門家によると、中央に重なっているものが宇宙を表し、その周りを火、水、
土、空気が取り囲んでいるという解釈もあります。
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ア
ルウェン -
三本の光線シンボルとして知られているアルウェンは、男性と女性のエネルギーのバランスを象徴していました。三本の光線が平行に描かれているアルウェンは
しばしば宝飾品に使われていました。最初と最後の光線が、それぞれ’男性’と’女性
’の力を表していま
す。そして中央の光線がその両側の光線のバランスと平等を示しています。ケルトのシンボルとその意味を研究している専門家によると、アルウェンは存在する
二つの対極の力のバランスを意味するシンボルです。
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シングルスパイラル -
シングルスパイラルはケルト文化で最も頻繁に使われているシンボルの一つです。実際このスパイラルは同じ線を巻きつけている形をしていて、天のエネルギー
が放射されていることを象徴しています。他にもシングルスパイラルには多くの異なる意味があります。その中で最も有名な解釈は、誕生から成長、さらに死と
いう流れや、意識から忍耐、知識への発展などを表す意味です。
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三脚巴 -
三脚巴は完成と進歩の概念を表す有名なケルトのシンボルです。このシンボルは三本の足が輪になったように見えます。最初の解釈によると、三脚巴は行動、サ
イクル、進歩、革命、競争を表しています。つまりこのシンボルは進歩を意味するものを象徴しています。
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円形の結び目 -
名前が示すように、これらの結び目は円形によって継続する生命や永遠という意味を強調しています。ある物や性質の無限の資質を表しているという人がいる一
方、’終わりのない’の資質を強調しているものと考える人もいます。結婚指輪や愛する人たちの間で交換するプレ
ゼントでケルトの
結び目が非常に一般的に利用されるのは、彼らの気持ちが終わりなく続くことを強調している理由です。
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ケルト十字 -
ケルト十字は十字の交差している部分の周りにリングがあるシンボルです。ケルトのキリスト教の世界では、キリスト教の十字架とこのデザインを組み合わせ
て、石に多彩な装飾が施された直立型十字である、ハイクロスに使われていました。ケルトリバイバルの形状は織り交ぜた模様やインシュ芸術からのモチーフで
装飾され、葬式のモニュメントなどで頻繁に使われ、イギリス諸島を越えて今でも広く使われています。
アイルランドでは、聖パトリックまたは聖デクランが異教徒アイルランドへの移行期に導入した時にケルト十字が誕生したとされる伝説が有名ですが、この初
期の頃に実存していたものは見つかっていません。パトリックがキリスト教のシンボルと太陽の十字を組み合わせ、異教徒の信者に太陽が生命を与えるものであ
るという考えに関連付けて十字架の重要性を説くために作られたと言われています。しかしこの理論は多くの美術史家からは支持を得ていません。彼らは勝利の
リースを十字の周りに掲げているのがこの十字
の起源だと考えています。そのような十字は590年代にイギリスのカンタベリーでリウドハルドのメダルの
裏側に記されていました。
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シーラ・ナ・ギグは誇張され
た陰部を見せている裸の女性の彫刻です。これらは、特にアイルランドやイギリスの教会や城、その他の建物に多く、時には男性の像と一緒に見られることもあ
ります。シーラは保護的な意味を持っていて幸運のものと考えられていました。最もよい例がアイルランドのケリー地区にあるラトゥー・ラウンド・タワーにあ
るもので、レプリカがトラリー街のカウンティー美術館にあります。他にもイギリスのヘレフォードシャー州にあるキルペックがよく知られいる例です。
この像の起源については論争中です。ジェームズ·ジェルマンとアンソニー・ウィアーによると、シーラは11世紀にフランスとスペイ
ンで最初
に彫刻され、このモチーフはその後12世紀にイギリス、それからアイルランドに伝わりました。
シーラ・ナ・ギグは異教徒の女神を象徴しているという考え方は公衆の間では最も一般的ですが、学者の間ではこの考えは認められていません。論争となってい
る女神は、アイルランドとスコットランドの神話に出てくるケルトの老婦人カリアッハベーラであると言われています。
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グリーンマンは彫刻や絵画で表現され
た顔で、その周りを葉で囲われています。木の枝やつるが鼻や口、鼻孔など他にも顔のいろいろな部分から生えていて、その芽から花や果物が実っています。グ
リーンマンは一般的に建築物の装飾として使用され、教会やその他の建物(非宗教関連や教会関連)などの彫刻に見られます。また、”グ
リーンマ
ン”はイギリスの公共住宅では人気の名前で、多様なこの名前の解釈がホテルなどの看板に使われ、時には顔だけでなく全身の像で飾られ
ているも
のもあります。
グリーンマンのモチーフには多様なバリエーションがあります。世界中の多くの文化で見られ、時代を超えて異なる文化で多くの場合、植物が生育する自然の神
に関連しています。主にこのシンボルは再生や”ルネッサンス”を象徴していて、毎春の成長サイクルを表していま
す。グリーンマン
の神話は別の古代文化の伝統から発展し、歴史を通して多様な例に広く変化していったものだと推測する人々もいます。
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