テュルソスのシンボル
豊穣、繁栄、そして狂気のシンボル。
テュルソスは、酒と快楽のローマの神ディオニュソスの杖であった。テュルソスのシンボルは、フェンネルの茎の頂部に松かさを載せ、茎の軸に鉢巻を結んだものである。テュルソスはディオニュソスが用いると水をワインに変えることができた。松かさは不死のシンボルであり、テュルソスはまたマイナデスによっても用いられた。
ディオニュソスはテュルソスを用いて水をワインに変えた。しかし、彼のテュルソスには松かさの中に槍の先端があった。テュルソスの先端は狂気を生じさせた。ディオニュソスのテュルソスは、葡萄の葉に包まれた槍と呼ばれる。
マイナデスはディオニュソスの女性の従信者であった。彼女たちもまたテュルソスを持ち、武器として用いた。マイナデスが自分たちと交わろうとするサテュロス、すなわち酔いどれの森のニンフたちにテュルソスを向けている絵画がある。

現代では、テュルソスはゲーテの『ファウスト』に見出される。主人公はランピアを捕らえようとするが、テュルソスを持っている。オウィディウスは『変身物語』第三巻で、バッカスとその従者たちがテュルソスを振るうことに言及している。テュルソスはブラウニングの詩『司教が聖プラクセデス教会で自分の墓を命じる』に言及されている。エウリピデスの戯曲『バッカイ』では、主人公アガウエーが誤って息子を殺し、その頭をディオニュソスのテュルソスに突き刺してしまう。テュルソスのシンボルは、出版社、芸術家、タトゥー、ワイン店に用いることができる。
